HP SUM は、Red Hat Enterprise Linux および Novell SUSE Linux Enterprise Server 製品で提供される、Linux の IPv6 機能をそのまま使用します。この環境で HP SUM を使用すると、ローカルおよびリモートのターゲットサーバーを対象に、リンクローカル、サイトローカル、グローバル IP アドレスなど、IPv6 のすべての機能を使用できます。リモートのターゲットサーバーを HP SUM からインストール対象にするには、iptables-ipv6 RPM をインストールしておく必要があります。iptables-ipv6 RPM がインストールされていない場合、HP SUM が開始側の Linux ワークステーションにデータを送信するために必要な通信ポートを開けなくなります。Linux ファイアウォールを無効にして HP SUM が機能するようにすることは可能ですが、Linux サーバーが攻撃に対して脆弱になります。
Linux 環境での IPv6 のセットアップ方法については、「Linux IPv6 How-To」の Web サイト http://www.linux.com/learn/docs/ldp/592-linuxipv6-howto を参照してください。
IPv6 アドレスは、コマンドライン引数または HP SUM のユーザーインターフェイスを使用して HP SUM に渡すことができます。HP SUM は、そのユーザーインターフェイスの [ターゲットの追加] 画面で、IPv4 と IPv6 のうちどちらが使用されるかを自動的に検出します。[ターゲットの検出] 画面で IP アドレスの範囲を選択する場合は、IPv4 または IPv6 を選択してください。HP SUM は、IPv6 の短縮および完全表記をサポートします。アドレスの入力時に、オプションのインターフェイス番号を追加する必要はありません。
IPv6 環境で HP SUM を実行する際にターゲットサーバーに接続できない場合や「検出失敗」メッセージが表示される場合は、「トラブルシューティング」を参照してください。
ターゲットサーバーに接続した後は、HP SUM の他の機能は、すべて IPv4 環境と同じように機能します。IPv6 ホストのログファイルは、他のすべての HP SUM ファイルとともに、/var/hp/log/<IP アドレス >
ディレクトリに保存されます。
Linux IPv6 環境での HP SUM の現時点での唯一の制限は、Linux ベースのすべてのリモートターゲットサーバーに、iptables-ipv6 RPM ファイルをインストールする必要があるということです。このファイルは、Red Hat Enterprise Linux および Novell SUSE Linux Enterprise Server オペレーティングシステム用の配布メディアに収録されています。HP SUM は、このファイルを使用して IPv6 ファイアウォールのポートを開き、HP SUM を使用する Linux システムと通信します。iptables-ipv6 をインストールしないと、ファイアウォールが無効になっている場合を除き、HP SUM が検出失敗を報告します。