動作原理

Insight Diagnostics は、標準のトラブルシューティング手順の一環として使用します。サーバーに問題が発生した場合は、次のように対処します。

  • すべてのファームウェアが最新であることを確認する

  • サーバーのヘルス LED とステータス LED を調べる

  • Survey を使ってハードウェア構成を検証する

  • IML を使ってシステムエラーがないか確認する

  • オフライン診断テストを使ってハードウェアが適切であることを確認する

  • 診断機能を使ってハードディスクドライブと電源装置の機能をテストする

Windows 用と Linux 用の Insight Diagnostics オンライン版はオンラインモードで動作しますが、SmartStart 版 Insight Diagnostics はオフラインモードで動作します。このモードでは、サーバーのオペレーティングシステムが実行され、サーバーは稼働します。このモードでは、サーバーのソフトウェア情報を診断できます。

Survey 機能

Insight Diagnostics の Survey 機能は、システムのハードウェアとソフトウェアの構成データをセッションとして提供します。セッションは、ある一時点のシステムの構成状態を説明する、ひとまとまりのデータグループとして定義されます。Survey 機能では、最大 10 個の異なるセッションを管理できます。

元の構成セッションは、Insight Diagnostics の初回実行時に作成される、surveybase.xml ファイルに保存されます。このファイルを削除すると、次回セッションキャプチャーが行われるときに新しいファイルが作成されます。セッションキャプチャーのスケジュールは、ユーザーオプションで設定できます。Survey 機能では、コマンドラインから個々のセッションをキャプチャーして、ユーザー指定のファイル名で保存することもできます。

Insight Diagnostics を実行するたびに、ハードディスクドライブ上に Survey ファイルが保存されます。このファイルは、ユーザーが手動で削除しない限り削除されません。Survey セッションは XML ファイルとして保存されます。ファイル名は、「survey」という文字列と日時で構成されます。

Survey 履歴ファイルや履歴の比較機能などは、オンライン操作でのみ利用可能です。

テスト機能(Linux オフライン版のみ)

Insight Diagnostics のテスト機能を使用すると、システムを構成するすべての主要なハードウェアコンポーネントの機能をテストすることができます。ユーザーは、次のモードとテストの種類を組み合わせて、テストの選択内容をカスタマイズできます。

  • クイックテスト

  • 完全テスト

  • カスタムテスト

  • 対話型モード

  • 自動モード

診断機能

Insight Diagnostics の [診断]機能では、Smart アレイコントローラーに取り付けられたハードディスクドライブと、診断機能に対応している電源装置の機能をテストすることができます。

Smart アレイコントローラーを使って作成された論理ドライブをテストする際、[Smart アレイドライブ診断]にテストとトラブルシューティングの推奨情報が表示されます。Smart アレイドライブ診断には、さらに次の固有の機能があります。

  • 差し迫った障害を予測する

  • 診断結果に基づいて、修復の推奨情報を生成する

  • 障害モードのディスクドライブに欠陥があるかどうかを検出する

  • 識別を容易にするためディスクドライブ LED を手動で点滅させる

電源診断では、選択した電源装置の状態を確認できます。電源装置に関連した次の障害条件を検出できます。

  • 過電圧

  • 過電流

  • 温度超過

  • ファン障害

過電圧、過電流、温度超過の条件が発生すると、システムの損傷を防ぐため電源装置がシャットダウンされます。

ログ機能

ログ機能では、イベントやハードウェアコンポーネントの実行とテストの結果をレポートすることができます。

ログ機能について詳しくは、「ユーザーインターフェイス」の章を参照してください。