コンポーネント テスト
ハードウェアおよびソフトウェアのテストは、以下のコンポーネントで実行されます。
- CPU - このテスト コンポーネントは、システムに搭載されているすべてのプロセッサーを識別し、関連する構成情報を取得し、これらのデバイスが正常に動作するかを検証する機能を提供します。
- インストラクションおよびレジスタ テスト - このテストは算術演算ですべての汎用レジスタを扱います。 算術演算はリストされたレジスタのすべての組み合わせで行われます。 どの失敗においてもプロセッサー(CPU)は完全には機能していないためアプリケーションで間違った結果が生じる可能性があります。
- スピード テスト - このテストはCPUが正しいクロック速度で動作しているかを検査します。 テストはCPUが動作しているクロック速度を測定し、期待される速度と比較します。 テストは3回のサンプルを取ってその平均から出します。 実際の速度は、Time Stamp Counter Model Specific Registerを使用して計算します。 比較に使用する期待される速度はSMBiosから読み出します。 パスした場合は、プロセッサー(CPU)がTime Stamp Counter Model Specific Registerで得られたプロセッサー(CPU)速度と実際に動作している速度と合っていることを示しています。
- リアル タイム クロック テスト - このテストはリアル タイム クロックがシステムのCMOS時刻を更新するかを検査します。 どんな失敗も時間の関するアプリケーションで問題を引き起こす可能性があります。 パスした場合、リアル タイム クロックがシステムのCMOS時刻を正常に更新しています。
- ファン - このテストは、システム ファンの状態を確認します。
- グラフィックス - このテスト コンポーネントは、システムに搭載されているすべてのグラフィックス デバイスを識別し、ASICやモニターの種類など関連する構成情報を取得し、これらのデバイスが正常に動作するかを検証する機能を提供します。
- 入力デバイス - このテスト コンポーネントは、システムに接続されているキーボード、マウスおよびその他の入力デバイスを識別します。
- メモリ - このテスト コンポーネントは、システムに搭載されているすべてのメモリ モジュールを識別し、関連する構成情報を取得し、これらのモジュールが正常に動作するかを検証する機能を提供します。
- アドレス テスト/ウォーク テスト - このテストは、メモリ モジュールにプロセッサーを接続するアドレス バスについて検査します。 これは、すべての可能なアドレスに(1)または(0)の交互、すべてをハイ、またはすべてをローにデータの書き込みを行います。 このテストは、グラウンドにショートされるか、高電圧信号にショートされるか、他のアドレス線にショートされるか、または浮いている(未接続の)アドレス線がないかどうか確認します。 これらのテストは単独ですが、ハード的な障害は確認できません。
- ノイズ テスト - このテストは現在のテスト アドレスから逆のアドレスに書き込むことでメモリを検査します。 全体のテスト ブロックがアクセスされるまでアドレスを増加するか、または減少させて、現在のテスト ブロックの始めと終わりを交互に現在のテスト アドレスを行き来します。 このテストの目的は、これらのラインが急速に高低したときのアドレスおよびデータ バス転送問題を検出するためのものです。 このテストの失敗はDIMMの障害を示します。
- マーチ テスト - このテストは、実際のウォーク ビット テストと同様で、アドレス障害、スタック障害、転送障害、連結障害、リンク連結障害を検出することができます。 ビット セル アレイの中のメモリ セルが近くのメモリ セルの操作に影響すると、これらのタイプの障害が起こります。 多くの場合、静的タイプ テストはこれらの障害を検出しません。 このテストの失敗はDIMMの障害を示します。
- ランダム アドレス/キャッシュ テスト - このテストは与えられたテスト範囲でランダム パターンのメモリを検査します。 パターンを格納するために使用されるアドレスは、現在のテスト ブロックに適合するようにランダムに選択されて正常化されます。 このテストの目的は温度、クロック速度変動、電圧変動、信号タイミング、製造時欠陥、リフレッシュ レート変動、および腐食によって引き起こされる断続的なメモリの問題です。 このテストは他の静的テストによって検出されないメモリ欠点を検出するにも役に立ちます。 このテストの失敗はDIMMの障害を示します。
- MEMBISTテスト - Fully Buffered DIMMをサポートするシステムとBIOSのMEMBISTテスト サポートでは、このテストは与えられたテスト範囲のランダム パターンを実行することでメモリの品質を検証します。 このテストは、メモリ コントローラーで実行されるビルトイン セルフ テスト独自のものです。 このテストの目的は温度、クロック速度変動、電圧変動、信号タイミング、製造時欠陥、リフレッシュ レート変動、および腐食によって引き起こされる断続的なメモリの問題です。 このテストは他の静的テストによって検出されないメモリ欠点を検出するにも役に立ちます。 このテストを実行するときは、システムを再起動して、このテストを実行するためにメモリ コントローラーを設定するパラメーターをBIOSに渡します。 完了すると、BIOSは成功または失敗の情報をDIMMのNVRAMおよびSPDメモリに保存します。 再び再起動して、Insight Diagnosticsは、メモリ テスト コンポーネントに成功または失敗の情報を処理させます。 このテストの失敗はDIMMの障害を示します。
- Miscellaneous - このテストコンポーネントは、コンピューター コンフィギュレーション メモリ(CMOS)、BIOSデータ領域、割り込みベクター テーブルおよび診断コンポーネント情報から得られる情報を収集して表示します。
- モデム - このテスト コンポーネントは、システムに搭載されているすべてのモデム デバイスを識別し、関連する構成情報を取得し、これらのデバイスが正常に動作するかを検証する機能を提供します。
- パラレル ポート - このテストは、システムに搭載されているすべてのパラレル デバイスを認識し、関連する構成情報を取得します。 パラレル ポートが正しく設定されてオペレーティング システムで情報が利用可能な場合、関連するDMA、IRQ、およびI/Oポートが報告されます。 このテストは、これらのデバイスが正常に動作するかの検証も行います。
- PCIバス - このテスト コンポーネントは、システムに搭載されているすべてのPCIデバイスを識別し、デバイスにPCI I/O操作が正常に行われるかを検証します。
- ラック - このテストは、ラックや搭載されているシャーシなどのブレード インフラストラクチャの情報を収集して表示します。 情報には、シャーシ タイプ、製品ID、製造元ID、シリアル番号、ラック内の別のエリアの温度、システムに搭載されているファンの状態、サブシステム ファームウェア レビジョンなどがあります。 ラック テストは、ラック サブシステム バージョン、EPROMデバイス、および搭載されているファンを検証する複数のテストも提供します。
- Rib - このテストは、システムに搭載されているリモートInsightボードを認識し、関連する構成情報を取得します。 リモートInsightボード テストは、検出中にドライバがインストールされた場合にのみ行われます。
- シリアル ポート - このテスト コンポーネントは、システムに搭載されているすべてのシリアル ポートを識別し、関連する構成情報を取得し、これらのデバイスが正常に動作するかを検証する機能を提供します。
- ストレージ - このテストは、IDE、USB、SCSI、またはファイバー チャネル ネットワークでシステムに接続されたストレージ デバイスを識別します。 サポートされるデバイスには以下のものがあります。
- IDEハードディスク ドライブ
- ディスケット ドライブ
- USBディスケット ドライブ
- USB CD-ROM
- USBドライブ キー
- SCSIディスク ドライブ
- SCSIテープ ドライブ
- SATAハードディスク ドライブ
- SASハードディスク ドライブ
- SCSIコントローラー
- RAIDコントローラー
- SATAコントローラー
- SASコントローラー
- Intelligent SCSIバックプレーン
- Intelligent外部ストレージ ボックス
- など...
コントローラーは、PCI、I2C、またはシリアル ポートでホストに接続されていることがあります。 コンポーネントは、関連する構成情報を取得し、これらのデバイスが正常に動作するかの検証も行います。
SCSIおよびIDEドライブ セルフ テスト: オフライン セルフ テストは、ドライブ ファームウェアに内蔵されたテスト機能を使用してドライブ自身でテストを行います。 ショート オフライン セルフ テストは、限定的なテストとスレッショルド チェックを行います。一方拡張オフライン セルフ テストは、全体の表面分析も行います。
- システム マネジメント - このテスト コンポーネントは、システムに搭載されているシステム マネジメント デバイス、ホットプラグ、LED、I2C、LCD、CMOS、およびASMシステムを識別し、これらのデバイスが正常に動作するかを検証する機能を提供します。
- USB - このテスト コンポーネントは、システムに搭載されているすべてのUSBデバイスを識別し、関連する構成情報を取得し、これらのデバイスが正常に動作するかを検証する機能を提供します。
各テスト コンポーネントで利用可能なテストの一覧、およびエラー コードの一覧は、ヘルプ タブ メニュー バーのテスト コンポーネントおよびエラー コード メニューからアクセスできます。